中経出版

50万部突破のベストセラー待望の第2弾 9割がバイトでも最高の感動が生まれる ディズニーのホスピタリティ

ここからすべての「感動」が生まれる。

『ディズニーの教え方』読者からの声

著者: 福島文二郎 先生

今回は「ディズニーのホスピタリティ」がテーマですね。

 ディズニーのホスピタリティをひと言でいえば、「相手に対する主体的な思いやり」です。今回の本では「このホスピタリティがどう育てられているのか」を具体的なエピソードを交えながらまとめてみました。
 どうしてもディズニーは「ショービジネス」としてのイメージが強いので、「うちのビジネスではマネできないよ」「ディズニーだからできるんでしょ」と感じる方もたくさんいらっしゃると思います。
 ですが、どんなビジネスも「リピーター」がいなければ成立しません。
東京ディズニーランドに2回以上来たことがあるという人は、全体の98%だそうです。
 これは恐るべきリピート率ですよね。この核になっているのが、ディズニーのホスピタリティなんです。

東日本大震災のときにも、東京ディズニーランドでの対応が話題になりました。

 そうですね。震災直後、ゲスト(お客様)の中に、すごく怯えているお子さんがいたそうなのですが、そんなときに、ショップの女性キャスト(スタッフ)の一人が、商品のぬいぐるみを手渡して「防災頭巾にしてね。きっとミッキーマウスが守ってくれるよ」と声をかけたそうです。これもまさにディズニーのホスピタリティが力を発揮した場面ですよね。

混乱の中でもそんな行動がとれるキャストがいたんですね。

 ディズニーランドで働いている人のうち、正社員は2000人程度。それに対して、アルバイトが1万8000人程度います。しかも、正社員の中には、バックオフィス業務を担当する人間もいますから、ゲストが直接顔を合わせるのは、ほぼ100%がアルバイトなんです。
 もちろん「ミッキーマウスが守ってくれるよ」と声をかけた彼女もアルバイトです。しかも、そうするように上司から指示を受けたわけではありません。
 そういったキャストを育てるような仕組みがディズニーあるからこそ、できたことなんです。

福島先生もその仕組みをつくってこられたお一人ですね。

 私は1983年、東京ディズニーランド開園1年目の年に、株式会社オリエンタルランドに入社しました。最初に配属されたのが「ジャングルクルーズのお兄さん」。その後、いくつかのアトラクションの責任者をやったあと、「人事部ユニバーシティ課」に配属され、キャストの人材教育を担当し続けてきました。
 ディズニーというと膨大なマニュアルがあることで有名ですが、それはあくまでもアメリカのディズニー社がつくったものです。東京ディズニーランドでそれを実行するためには、日本なりにいろいろとアレンジを加えていく必要がありました。

そんなキャストが育つ秘密はどこにあるのでしょうか。

 もちろん詳しくは本を読んでいただきたいのですが、一つだけポイントをあげるとすれば、「アルバイトにもJSが浸透している」ということですね。
JS(Job Satisfaction)とは、「職務満足」とか「働きがい」と呼ばれるものです。
 ディズニーの「働きがい」というと、「ディズニーランドで働けるなら楽しいに決まってるじゃないですか」と思う人もいるかもしれませんが、実際の仕事というのは現実的です。
 当然ながらディズニーにも、ずっとお皿を洗っているキャストや、ずっと便器を掃除しているキャストがいます。それでも、自分の仕事に誇りを持って働きがいを感じている人がたくさんいるんです。

JS(職務満足)がCS(顧客満足)につながっているわけですね。

 そうですね。ディズニーのCS(顧客満足)は「小さな感動をたくさんつくること」だと考えられます。
 これは在職中にあった話しですが、ある時、婚約指輪を落とされたゲストがいました。そのゲストは、すぐに遺失物センターに出向きましたが、そのときは、まだ見つかっていませんでした。
 数時間後に、そのゲストは、再び遺失物センターの窓口に行きました。
 すると、担当キャストが、
「これでございますか?」
と言って、小箱を取り出しました。

 ゲストは、小箱を落としたわけではなかったので、首をかしげながら、渡された小箱を開けました。
 すると、落とした指輪が中に入っていたのです。
「わざわざ小箱を用意してくれたなんて・・・・・・」
 落とした指輪だけを渡されると思っていたゲストは、たいへん感激されたそうです。

「指輪の落とし物は、小箱に入れてお渡しするように」というルールがあるわけではありません。
 遺失物センターのキャストが、小箱に入れて渡せば、ゲストにもっと喜んでもらえるだろうと機転を利かし、それを実行に移したというわけです。

 これを上司が聞いて「何やっているんだ。ほかのゲストと平等にサービスをしなければ苦情がくるだろう」などとは言いません。
 上司は、まずそのキャストをほめ、そして「どうしたらほかのゲストにも同じようにサービスできるのか」を考えるのです。
 このように小さな感動の積み重ねが、大きな感動に結びついていきます。

著者: 福島文二郎 先生

ディズニー以外の会社でも実践できそうでしょうか。

 ディズニーのホスピタリティをひと言でいえば、「相手に対する主体的な思いやり」です。今回の本では「このホスピタリティがどう育てられているのか」を具体的なエピソードを交えながらまとめてみました。
 どうしてもディズニーは「ショービジネス」としてのイメージが強いので、「うちのビジネスではマネできないよ」「ディズニーだからできるんでしょ」と感じる方もたくさんいらっしゃると思います。
 ですが、どんなビジネスも「リピーター」がいなければ成立しません。
東京ディズニーランドに2回以上来たことがあるという人は、全体の98%だそうです。
 これは恐るべきリピート率ですよね。この核になっているのが、ディズニーのホスピタリティなんです。

本書をお読みいただき、読者のみなさんの職場やグループにもそんな好循環を
つくっていっていただきたいですね。ありがとうございました!